矯正歯科
矯正治療とは

歯列矯正とは、歯の噛み合わせや顎の機能を向上させることを目的にして、歯並びをきれいにしていくことです。現在はお子様から大人の方まで幅広く矯正していただくことが出来ます。
主な治療法としては、歯の表面にブラケットという金属を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かしていきます。矯正する事で、歯を削ることなく、口周りの見栄えや顎にかけてのバランスも美しく整います。
また通常の矯正以外に、抜けた歯をインプラントで埋めたくない患者さまに、矯正の技術を使って歯の間隔を狭める処置を得意としています。矯正用インプラントを併用しての治療です。
奥歯を積極的に動かさないと難しい症例、例えば、重度の上顎前突、開咬、いわゆる矯正治療における難症例に適した技術です。
器具の種類
◆ プラスチックブラケット
表側につける一般的な装置です。金属ではないので目立たない矯正装置となっています。
◆ マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)
透明で取り外しのできるマウスピース型の矯正装置です。取り外しが可能なため、お食事や歯磨きは普段通り行うことができます。
子どもの矯正

子どもの時期から矯正を行うことによって、上顎と下顎の大きさのバランス、歯と顎のバランスをある程度コントロールすることができ、より理想的な治療結果がえられます。一般的に顎の骨が成長する6〜14歳位までが有効だと言われています。
矯正は治療期間も長く、定期的な通院などいやがられるお子さんもいらっしゃると思いますが、当院では、お子さんの不安を取り除き前向きに治療を受けられるよう、治療に関する正しい知識をわかり易くご説明します。安心して治療いただけるよう努めております。
小児矯正(混合歯列期矯正)
基本的に歯が永久歯に生え変わるまでの期間の治療になります。お子さんの年齢でいうと、乳歯が永久歯に生え変わり始める6才ごろから、全ての永久歯が生え揃う12才ごろまでです。
上下の歯のバランスが悪く、骨格的な出っ歯や受け口などの改善や、将来的に顎の中に永久歯が並びきらないと予想される場合に、スペースを作るためにあごの成長をうながす治療をします。この時期にしか効果を得られない、成長を利用した非常に重要な治療を行っていきます。
平均的な治療期間
矯正装置を用いて歯を動かす期間は約2〜3年(治療開始時の歯並びかみ合わせの状態や個人の歯の動き具合により異なる)ほどです。
しかしながら、子どもの矯正治療は成長のコントロールや歯の生え変わりがあることから経過観察を行います。そのため、経過観察の期間を含めると通院期間は中学生以上の矯正治療と比較して長くなる傾向にあります。
大人の矯正

成人矯正(永久歯列矯正)
永久歯が生え揃ってからの13歳頃以降の矯正治療です。ブラケット(大人の装置)をすべての歯につけ、歯並びなどの細かい治療を行います。最終的な咬み合わせを作ることを目的としています。
平均的な治療期間
装置をつけて歯を動かし始めてから約2〜3年(治療開始時の歯並びかみ合わせの状態や個人の歯の動き具合により異なる)を目安として治療を進めていきます。特に歯の移動量の大きい患者さんにつきましては、長い治療期間を要することがあります。
部分矯正
一般治療においてより安定し、長持ちするお口の環境を作っていきます。
(MTM=Minor Tooth Movmentとも呼ばれます。)
●ブリッジの土台となる歯をより安定させます。
●インプラントの為のスペースをつくります。
●奥歯がむし歯や歯周病でだめになった時、親しらずを前へ寄せてきて、奥歯として使います。
矯正治療の流れ

- 初診・相談お口の中をみて噛み合わせや、歯の状態および全身的な健康状態など、その時点で分かる範囲の治療内容、期間などについての説明を致します。
- 検査正確な歯や顎の状態を知るために、数種のレントゲン写真、歯の模型を作り、写真撮影などを行い治療計画を立てます。
- 診断検査資料から得られる情報をもとに診断し、実際に付けて頂く矯正装置や治療内容、期間、費用などについて具体的にご説明致します。
- 前準備・前処理患者さまのご理解が得られた上で準備を始めます。虫歯のある方は矯正と並行して治療します。
顎関節の治療、抜歯、装置装着の準備など必要な処置を行います。ホームケアの方法もご指導してまいります。 - 矯正装置装着装置はその人にあったものを使用します。それぞれの歯に固定式、または取り外しのできる矯正装置を装着していきます。また、歯磨きの方法についてもお話します。
- 歯の移動3週間~1ヶ月に1度来院いただき治療します。その間にゆっくりと歯を動かします。治療期間は骨の状態や歯並びにより個人差があります。
- 保定期間矯正装置を取り外したあと、きれいになった歯並びを保つための保定装置によるメンテナンス期間になります。矯正治療後のアフターケアとして大切な時期です。
治療費について

相談料 | 無料 |
---|---|
検査料(小児・成人共通) | 50,000円(税込) |
小児矯正 | 500,000円〜 |
成人矯正 | 900,000円〜 |
※矯正歯科治療は公的健康保険の適用外の自費診療(自由診療)となります。
治療費に含まれるもの
①矯正診断のための資料
・セファロ・パントモ等のレントゲン
・口腔内写真
・顔面写真
・口腔内模型 など
(※治療計画や見積書は図や写真に示したものを含めて、わかりやすい形でお渡しします。)
②矯正診断
③矯正装置管理・装置費用また修理費用
④矯正装置調整費用
⑤治療終了後における保定費用
お支払いについて
矯正治療は決して安い治療ではありません。お支払い方法は現金、クレジットカード(分割手数料はかかりません)をご用意しております。ご自分にあった支払い方法をお選びいただけますので、不安に思うことがあればご相談ください。

VISAカード・MasterCard・UCカード・JCBカード・AMERICAN EXPRESS・UFJ・NICOS ・DCカード・ダイナースクラブ
カウンセリングについて

最近はすっかり矯正治療も一般的になってきました。とは言っても、まだまだわからないことや不安な点は多いと思います。当院では、矯正のことをもっと知っていただくためにカウンセリングをしています。所要時間は約60分です。
患者さんの、歯並び、口元に関するお悩みを聞き、それに対する治療方法をいくつかご提示させていただきます。治療期間や費用など、その時点でわかる範囲のものをできるかぎり明確に説明するようにしています。
また、小児矯正の場合においては、その時点での噛み合わせ、上下の顎の成長発育の状態を判断し、すぐに治療すべきか否かについても説明させていただきます。ご相談の中には、矯正治療をしなくてもよい症例もあります。
患者さんお一人おひとり寄り添い矯正歯科を専門に行う歯科医師の立場からアドバイスいたします。無理に治療を進めることはありません。虫歯治療のついでに相談される方もいらっしゃいますので、お気軽にカウンセリングにお越しください。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。
数日間〜1,2週間で慣れることが
多いです。 - 歯の動き方には個人差があります。
そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。 - 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんのご協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。
虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯がみえるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。
また、歯茎がやせて下がることがあります。 - ごく稀に歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごく稀に歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することが
あります。 - 治療途中に金属等のアレルギー症状がでることがあります。
- 治療中に「顎関節で音がなる、あごが痛い、口が開けにくい」などの
顎関節症状が出ることがあります。 - 様々な問題により、当初予定した
治療計画を変更する可能性があります。 - 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせにあった状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育により、咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凹凸が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。
その場合、再治療等が必要になることがあります。 - 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
マウスピース型矯正装置
(インビザライン)について
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、米国アライン・テクノロジー社の製品であり、矯正専門の歯科医師が患者様の治療計画を作成し、細かな修正を加えて米国のアライン・テクノロジー社にてマウスピース型矯正装置(インビザライン)を作製されます。作製されたインビザラインは、空輸され当院へ輸送されます。
- 国内にもマウスピース型矯正装置(インビザライン)として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。その中でも、矯正専門の歯科医師が効果・効能を検討したうえで当院では米国アライン・テクノロジー社のインビザラインを導入しております。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は1997年にFDA(アメリカ食品医薬品局)により医療機器としての認証を受けていますが、日本では、患者さんそれぞれに作成する装置であることや製作が機械で行われることから、医療機器としての矯正装置に該当しないこととなっています。マウスピースに使用される材料そのものは薬事承認されており、安全にご使用いただけます。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。
- マウスピースは厚生労働省に認可を得た材料を使用していますが、インビザラインは完成物薬機法対象外の矯正歯科装置のため、医薬品副作用校害教済制度の対象外になる場合があります。